ベリル Beryls
鉱物名: ベリル(緑柱石)
モース硬度: 7.5~8
主な産出国: スリランカ、ブラジル、ミャンマー、ジンバブエ、マダガスカル
宝石言葉: 光栄、誕生、出発
ベリルの語源はギリシャ語のberyllosで宝石という意味です。古代にこの言葉は緑色の宝石全般を指したと思われます。
ベリルの仲間で最も親しまれているのはエメラルドとアクアマリンですが、それ以外にも魅力的な宝石があります。その中でもゴールデンベリルとモルガナイトは宝飾品によく使われる宝石です。
ゴールデンベリルは黄色から茶色がかった黄色のベリルで、ヘリオドールとも呼ばれます。ヘリオとはギリシャ語で「太陽」のことで、ヘリオドールは「太陽への捧げもの」という意味です。主な産地はブラジル、マダガスカル、ナミビアなどです。
モルガナイトはピンク系のベリルのことです。この宝石名は鉱物学や宝石学に貢献したアメリカの実業家、J.P.モルガンにちなんで付けられました。主な産地はブラジル、マダガスカル、アメリカ(カリフォルニア)などです。
エメラルドとして売るには緑色が薄いベリルは、グリーンベリルと呼ばれます。無色のベリルはゴーシェナイトと呼ばれています。
ベリルの中にはカボションにカットしたときにキャッツアイ効果を見せるものがあります。平行に走ったチューブ状のインクルージョン(内包物)がキャッツアイを作り出します。スター効果のあるベリルもありますが、スターがはっきりとはしません。
ベリルの中で一番多くの言い伝えがある宝石は、もちろんエメラルドですが、ある13世紀の作家によれば、ベリルを身に着けると強く優しくなり、知性を生かすことができ、怠け癖を治すことができるとのことです。