フルオライト Fluorite
鉱物名: フルオライト(蛍石)
モース硬度: 4
主な産出国: アメリカ合衆国、イギリス、イタリア、カナダなど
宝石言葉: 控えめな愛、小さな希望
フルオライトは可憐でデリケートな少女を想わせる優しくて神秘的な輝きを放つ綺麗な宝石です。
フルオライトは宝石というだけでなく実用的な鉱物でもあります。フルオライトの語源はラテン語の「フルール」で「流れる」という意味です。これはフルオライトが容易く溶けることを反映しています。
フルオライトは金属の精錬に広く使われています。フルオライトは溶解を助け、溶接の際の金属の流れを阻止する酸化物の生成を妨げます。また、フルオライトはフッ化水素(ガラス制作に使われます)やハイオク石油燃料の製造にも使われます。
モース硬度表の4として表示されているため、宝石学者にはおなじみの宝石です。鉱物コレクターは美しい立方体や正八面体を珍重します。硬度が低いうえにクリベージ(割れやすい面)が4方向もあるため、ファセットカットされたものはコレクター用で、宝飾品に使われることはほとんどなく、使われる場合には、ビーズや彫刻物がほとんどです。
宝石品質のフルオライトは透明から半透明のものです。一般的な色合いは、紫ですが、その他には赤、オレンジ、黄色、茶色、緑、青、赤紫、無色のものもあります。
ローマ人が南イギリスを征服したときに、素晴らしい彫刻材料になる巨大がフルオライトを見つけました。「ブルージョン」と呼ばれるこの種類は無色もしくは赤っぽい色に青、紫などの帯状が見られるものです。今日ではイギリスのダービーシャーのトリーククリフというところだけで採掘されますが、ほとんど採りつくされてしまっています。
他のタイプの宝石品質フルオライトの産地は、オーストラリア、ブラジル、ミャンマー、インド、マダガスカル、スリランカ、タンザニア、アメリカです。