ペリドット Peridot (8月の誕生石)
鉱物名: オリビン(かんらん石)
モース硬度: 6.5~7
主な産出国: セントジョン島、ミャンマー、オーストラリア、ブラジル、アメリカ合衆国など
宝石言葉: 友愛、夫婦の和合
誕生石: 8月
守護石: 天秤座
18世紀までペリドットはトパーズと呼ばれていました。このイエローグリーンの宝石をペリドットと最初に読んだのはフランス人です。サードオニキスと共に8月の誕生石です。
ペリドットは紀元前1500年にエジプトのアレキサンドリアで発見されました。古代エジプト人はペリドットを「太陽の宝石」と呼んで崇拝しました。古代の人々にとって暗闇は最大の恐怖でしたが、そんな中、明るいオリーブグリーンの色のペリドットは闇を照らし、悪魔を退散させるパワーがあると信じられていました。宝石の表面のオイルを塗ったようなしっとりとした輝きはペリドット特有のものです。
ペリドットにはその他にも様々なパワーがあると言われてきました。粉末にしたペリドットは喘息に効くとされ、処方されました。また、ペリドットを舌の下に入れると熱による喉の渇きを和らげると信じられていました。ペリドットは不安を取り去り、夫婦の絆を強くするとされてきました。お守りとしての威力を発揮させるためにはこの宝石をゴールドにセットしたそうです。
ペリドットは夜でも光り輝くと言われています。実際、薄明かりの中で緑色がより深くなるため、「イブニング・エメラルド」とも呼ばれています。日本ではペリドットはどちらかというとカジュアルなイメージの宝石ですが、実はイブニングパーティーに合う宝石なのです。
ハワイのオアフ島にあるダイヤモンドヘッドは、太陽の光を反射してキラキラと輝いていたことに由来しています。しかし、そこの岩石に含まれていたのはダイヤモンドではなく、実はペリドットだったため、以来ペリドットは「ハワイのダイヤモンド」とも呼ばれるようになりました。
主な産出国は、オーストラリア、ブラジル、ミャンマー、スリランカ、アメリカなどです。本来ペリドットは結晶自体が小さくカラット数の大きいものは稀少性が高いのですが、世界最大のペリドットは319カラットで、現在はワシントンのスミソニアン博物館に収蔵されています。