トルマリン Tourmarine (10月の誕生石)
鉱物名: トルマリン(電気石)
主な産出国: タンザニア、ブラジル、スリランカ
宝石言葉: すべてを満たす豊かな愛
誕生石: 10月
守護石: てんびん座
トルマリンの語源はシンハリ語(スリランカの言葉)で「いろいろな色」を意味するトゥルマリ。無色・黄色・茶色・赤・ピンク・緑・深緑・青・黒… その魅力は何と言っても多彩なカラーバリエーションが楽しめることです。
その色によって宝石の呼び名もあり、赤・ピンク(ルーベライト)、青(インディゴライト)、紫(シベライト)、緑(ベルデライト)、黒(ショール)などです。宝石に用いられるもっともポピュラーな色は深いグリーンの透明なものです。また、華やかな色彩のピンクトルマリンは、友情や愛を育む宝石として若い女性を中心に人気があります。
色の多彩さ故に別の宝石と混同されることがよくあり、ルビーと思われてきた17世紀のロシアの王冠に付いた宝石が、実はトルマリンだった…ということもありました!(これをきっかけに赤・ピンクのトルマリンは「ルーベライト」と呼ばれるようになったそうです)。内側が赤で外側が緑で西瓜のように見える「ウォーターメロントルマリン」もあります。ブラジルで発見された蛍光色を帯びたグリーンやブルーの希少種「パライバトルマリン」は、とても高価です。
17世紀にブラジルからヨーロッパに輸出されたグリーントルマリンは「ブラジリアンエメラルド」と呼ばれていました。でも、この宝石はエメラルドとは違う特性があることがわかったのは、アムステルダムでのある夏の日のこと。子供たちがトルマリンの原石で遊んでいると太陽の光に暖められた石が灰や軽いものを引き付けることに気づきました。子供たちの親はこの結晶を「アッシェントレッカー(灰を引き付けるもの)」と呼び、タバコのパイプから灰を出すのに使っていたそうです。
2021-03-02 09:50