Vol. 6 フリードリヒ・モース(1773-1839)
モース硬度を考案した鉱物学者
ドイツ人の鉱物学者、フリードリヒ・モースは、ひっかきや磨耗に対する強さを表す鉱物の硬度表を初めて開発した人です。鉱物間で硬度の違いがあることは以前から知られていましたが、鉱物学者はすべての鉱物を比べることができる目安を必要としていました。
モースは10種類の鉱物をひっかきに対する硬さでランク付けをし、硬度1のタルク(滑石)から硬度10のダイヤモンドまで、任意の番号を設定しました。ただし、この分類法は硬さの量的測定ではなくて、あくまでも順位を示すものですが、現在でも広く標準的に使われています。
モースは結晶の研究にも寄与し、19世紀の科学者たちは彼の研究成果を基に応用・発展させました。
モース硬度は現在でもジュエリーの仕事に携わる人で知らない人はいないでしょう。
モース硬度 | 鉱物名 | 和名 |
1 | タルク | 滑石 |
2 | ジプサム | 石膏 |
3 | カルサイト | 方解石 |
4 | フルオライト | 蛍石 |
5 | アパタイト | 燐灰石 |
6 | オーソクレイズ | 正長石 |
7 | クオーツ | 水晶 |
8 | トパーズ | 黄玉 |
9 | コランダム | 鋼玉石 |
10 | ダイヤモンド | 金剛石 |